気まぐれ神様代行人

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「ユキ!こっちこい!」 「いやー!」 「ったくしょうがねぇなぁ…」 カンカンカンとけたたましい音が鳴り響く 「何の音だろ?」 アキトたちの後ろを何かが走り去る 何かはユキの抱え、踏切から離れる それと同時に電車が走り始める 『っぶねぇじゃねぇか!何やってんだ!?』 何か―青年は怒鳴る 「ふぇ…ぅわぁぁぁん!」 ユキは声の大きさに吃驚したのか、泣き始める 「あの人何て言ったんだろ」 「知らん!行くぞ!」 三人は青年の元へ 「おい!あんた!」 『あ?あぁ、コイツの兄貴?』 「何言ってるかわかんねぇよ!?ユキを離せ!」 「あぁ、はいよ」 青年はユキを降ろしながらアキトたちの母国語で喋る 「!?」 アキトたちは固まる 「どうした?」 「ぅわぁぁぁんっ…にぃちゃぁぁぁんっ!」 ユキはナツキにしがみつく 「ぅおっ!」 体勢を崩すナツキ 数秒こらえ、そのまま倒れる 「っ…さっきからあぶねぇなぁ。よっこいしょー」 青年は三人を抱えながら立つ 「ゴホッ…あ゙ー肺にきた……いってぇ」 謝るナツキ 「…すみ、ません」 「んー…許さない」 さらっと返す青年 「え…」 「てことで、全員俺んちに連行ー」 「えぇ…?」 困惑する二人をよそに楽しげな青年 「ほら、行くぞ」 渋々着いていくアキトたち 青年の車の前へ
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