気まぐれ神様代行人

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「さ、乗った乗った」 おそるおそる乗ろうとするアキトとユキ 「あ、すまん、たんま。お前が背負ってるそいつ…一番後ろに毛布敷いてあっからそこに寝かしてやれ」 「……」 睨むナツキ 「?あぁ、揺れが不安なら一緒に乗って支えてやりな」 「あ、じゃあ僕一緒に乗って支える。…ナツキ?」 アキトは早くも青年を信用し始めている? ナツキは青年を睨みつつ返事をする 「…あぁ」 「……」 「……」 「…あ。そういえば、お兄さんの名前はなんですか?」 「…そういう時は、自分から名乗るのがマナーだ」 青年はやんわりと言う 「へ?あ、えと。僕はアキトで、寝てるのがハルトです」 慌てて名乗るアキト 「アキト君にハルト君ね。オッケ覚えた。俺はシキ、宜しく。―君らは?」 「ユキ!」 「…ナツキ」 ユキは元気よく、ナツキはムスッとしたまま名乗る 「ユキちゃんにナツキさんね。宜しく」 「よろしくお願いします。」 「………おい」 「んぁ?」 「商品は?」 「んー…ここの筈なんだけどねぇ」 「居ねぇじゃねぇか!」 「だねぇ」 「『だねぇ』じゃねぇよ!」 「あはは」 「…はぁ」 「まぁまぁ。生きてるんだし、動く可能性はあるって」 「っち…早く見つけねぇと、死んじまうだろーが」 「そしたらまた連れてきてもらえばいいよ」
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