- 最強人物安積聖 -

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鈴橋の予感は的中した。 HRが終わった直後植野に引っ張られるようにして転校生が来た隣のクラス、班乃のクラスへと突撃をかけに行ったのだ。 が。 鈴橋の予想を外れた事が一つあった。 【私のために争うのはやめてっ】 発言は廊下を連なる全ての教室へと響いていたらしく、一目発声源を見てやろうと集まった生徒でごった返して居た。 「これは…無理だろ。諦めろ」 「うーん´д`。」 教室の外から覗く事も出来なければ、あわよくば覗けたとしても、教室内で囲まれた転校生の姿は見る事が出来なかった。 「まぁ、嫌でもそのうち会えるだろうし」 「別に俺は興味なかったしむしろ出来れば関わりたくない」 「そうはさせんっ`ω´」 なにゆえに? と問えば 面白そうだからw と返ってくるだろう。 鈴橋は出かかった言葉を飲み込み、今だ未練のある顔をした植野を連れその場を静かに後にした。
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