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視線の先では安積と植野がなにか2~3言葉を交わし、植野が今まで居た場所を安積に譲ったようだった。
「ねぇ、学君」
「はい?」
「学君は1番古い記憶っていつ頃からありますか?」
「記憶、ですか?えーと…幼稚園くらい、ですかね。多分、5歳くらい。そんなハッキリと覚えているわけではないですが。それがどうかしました?」
「…いえ、なんでも。ありがとうございます」
確か撫子の君が、月影が安積と最後に会ったのは安積が4歳になったばかりの頃といっていた気がする。
写真は、安積の母親にすべて処分されたらしいし…
会った所で、安積が月影に気がつかない可能性もある。
『もし安積が気がつかなければ、月影さんは他人のふりをするでしょうね。もしそうなったら…』
そうなったら?
自分はどうするつもりなのだろう?
その時…
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