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「ものすごーく髪が長い。デッサン用の背の高い椅子に座ってるんだけど、それでも床につきそうなくらい。めっちゃストレートで綺麗な黒髪で、いつも赤っぽい服着てるんだよね。で、肌が白い」
「あぁ、色味で撫子なイメージなのね。純日本人みたいな?」
「そうらしい。いつも座ってるから実際は分からないけど、多分結構な長身」
「神出鬼没で、準備室には結構な確率で目撃するんだけど、誰一人撫子の君が移動してる姿を見た事のある人が居ないんだよね」
この後も長々と続いた撫子の君の話をまとめると
・生徒でも教師でもない
・教師に聞いても撫子の君の正体は分からない。
・後ろ姿しか見えないため性別すら不明。
・とにかく良く分からない人←結論
「…なにそれ?」
「だから、学園不思議人物とか生徒の間で言われてるんだよ」
「話かけた人とかいないの?」
「んー…謎は謎のままの方が面白いって感じかなw」
「がっくんも?」
「俺ははなから興味ない」
「なるほど´v`;」
「でも、あくまでも噂だけど、撫子の君は綺麗なブルーの目でどこかのハーフなんじゃないかって」
「黒髪で、色白で、目が青い…」
撫子の君の姿を聞いた安積は微かに目を見開いた。
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