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「だから、ごめんってぇ」
「うるさい」
朝練が終わり、植野綾雪と、鈴橋学は仲良く並んで教室へ向かっていた。
…そう、仲良く。
「わざとじゃなくてさ、ちょっとだけコントロールしくじっちゃって…悪意はないんだよぉー」
「わざとだったらシャベル投げつけるじゃ済まないからな」
「がっくん…´ω`。」
朝練を終え道具を片付ける最中、サッカー部の生徒とじゃれていた植野が蹴ったボールが、運悪く鈴橋が管理していた花壇へと見事墜落してしまったのだ。
それはもう、土を抉るほどに…
目の前の土を撒き散らしながら飛んでいくボール、それを見て振り返ったあの瞬間の鈴橋の顔…
今思い出しても背筋が凍る。
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