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怯えながらも反省の色を浮かべる植野を他所に、鈴橋の苛立ちは絶好調である。
綺麗に整えた花壇。
種を植え、肥料をまき、水をあげ、色とりどりの花を咲かすのを今か今かと待ち遠しにしていた。
一昨日やっと小さな芽が出てきたばかりで喜んでいたばかりだったのに…今日のあの一撃で一体何個の芽が犠牲になったことか。
『これだから野蛮で無粋な男は嫌いなんだ』
花が咲いたら弱愛する妹と、この野蛮で無粋なこの男にあげようとまで思っていたのに。
だからこそのこの苛立ち。
自分の計画をぶち壊すような事件が起きた最悪の朝。
「最悪」
「´Д`。」
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