- ラブストーリーは突発に -

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そんな不機嫌MAXな鈴橋の横顔を盗み見ながら、植野は静かに溜め息をはいた。 鈴橋の機嫌を損ねると、暫くは治らない。 それは今までの経験で学んだ事ではあった。 …まぁ、大抵は自分が悪いのだけど。 けれど、もう一つ学んだ事がある。 なんだかんだ言ってもあまり引きずることはなく、HRが終わる頃には機嫌はなおっており、やらかしを許してくれるのだ。 そんな彼は、自分が育てた花をいつも必ず自分にくれる。それがいつからだったかは覚えていないが、そんな所が嬉しくて可愛くて仕方ない。 なんて考えてる時点で、自分は相当鈴橋の事が気に入ってるんだなと自覚して顔が火照る。 基本表情は乏しく、愛想もない。そんな分かりづらい鈴橋を理解するのは多少時間はかかったけど。 だから今回もどんなツンケントンにされても、苛立つ所か顔がにやけてしょうがなかった。
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