不良の一撃

12/12
213人が本棚に入れています
本棚に追加
/176ページ
芝久保を無視なんて・・・。私には出来ない・・・。 「木間先生、歩けます?4時から職員会議ですよ」 「あ、はい・・・」 まだお腹は痛かった。だけど、私は、歩きだす。 頭の中は、芝久保でいっぱいだ。 私は、芝久保が気になって仕方がなかった。 あの不良を。 職員会議の話は、今日あった出来事だった。 芝久保の名前が出た時、ほとんどの先生方が校長の話を真剣に聞いている。 中根尊子は、身震いをしているようだった。 よっぽど怖いのだろう。 職員会議が終わり、私の元に中根が来た。 「木間先生、芝久保くんとは関わっちゃだめですよ」 今までのぶりっ子(?)口調とは違い、真剣だった。 きっと、中根先生にも何かあったのだ。 芝久保大斗。頭脳明晰だが、完璧な不良。 誰も逆らえない。 そんな芝久保のことが、私は気になってしまうのだ。 彼を更正してみせる。  
/176ページ

最初のコメントを投稿しよう!