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芝久保を無視なんて・・・。私には出来ない・・・。
「木間先生、歩けます?4時から職員会議ですよ」
「あ、はい・・・」
まだお腹は痛かった。だけど、私は、歩きだす。
頭の中は、芝久保でいっぱいだ。
私は、芝久保が気になって仕方がなかった。
あの不良を。
職員会議の話は、今日あった出来事だった。
芝久保の名前が出た時、ほとんどの先生方が校長の話を真剣に聞いている。
中根尊子は、身震いをしているようだった。
よっぽど怖いのだろう。
職員会議が終わり、私の元に中根が来た。
「木間先生、芝久保くんとは関わっちゃだめですよ」
今までのぶりっ子(?)口調とは違い、真剣だった。
きっと、中根先生にも何かあったのだ。
芝久保大斗。頭脳明晰だが、完璧な不良。
誰も逆らえない。
そんな芝久保のことが、私は気になってしまうのだ。
彼を更正してみせる。
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