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次の日。
2C教室の前で、私はまた立ち止まってしまう。
昨日から私は、よくわからない気持ちに悩んでる。
芝久保と目が合った時、すぐに目をそらしてしまうこと。
暴力を振るわれ、レイプもされた最悪な奴なのに、なぜか気になる。
・・・・きっと、教師として。
今日も2Cのみんなは、私が教室に入ると一気に静かになった。
「先生、」
前の席の女子が、私に質問をしてくる。
「木間先生、鹿野先生は、もう学校に来ないんですか」
「えっ・・・。私には、わからないけど・・・。学校には来ていないみたい」
「そうですか・・・・」
「鹿野先生に会いたいの?」
「違います。ただ、気になっただけです」
「そう・・・」
この会話に反応したのか、
「なぁ、芝久保。この先生は鹿野先生みたいに追い出さないのか?」
岡澤が、私に聞こえるくらいの大きな声で、芝久保に聞いた。
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