前橋先生とのデート

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それから。 何で、現代文の授業は1クラス1週間に3回しかないんだろ・・・。 毎日あっていいのにな。 芝久保にも会えるし・・・。 あ、また芝久保のこと考えちゃった・・・。 ・・・・・仕事しなきゃ。 学校内を歩くと、いくつかのカップルに出会う。 高校生は多感な時期だもんね。 女子が、彼氏である男子と腕を組んでたり、手を繋いでたり。 私が高校生の時には、自分には彼氏がいなかったから、うらやましく思う。 いいなぁ・・・。 「木間先生、」 誰かが私を呼んだ。 「あ、前橋先生・・・・。どうも・・・」 「もう3回も呼びましたよ?」 「ご、ごめんなさい。気づかなくて」 「いえ。ずっと生徒たちを見てましたけど、何を考えてたんです?」 「なんか、いいなぁ・・・って。カップルって」 「確かに、高校生カップルは仲良くしていて楽しそうですものね」 「学校で毎日会えるし・・・。堂々と手を繋いで歩けるし・・・」 そして、私は、再び生徒たちを見る。 「先生たち、ラブラブ?」 通りかかった3年女子が、私に聞いてきた。 「キャー!先生たち、付き合ってるのー?」 ・・・・・どうして?  
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