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『ハァッハァッ…』
どのくらい走っただろうか。
霊夢はそんなことを思って息を整えていた。
『どんだけ長いのよ…』
後ろからは人達の歩く足音。
さっきまで走っていた霊夢。
何故遠ざからないのだろう。
壁に触れたとき
ヌルッとした感触が手に走る。
『何これ…』
暗闇に慣れた目に手を近付け液体をみる。
それは真っ赤な液体。
『!?』
「レイムキヅイタノ?」
どこからか響く声。
壁には真っ赤な液体。
後ろからは人達の足音。
霊夢は走る。
走らなければならない。
何故なら
人々のようにはなりたくないと
本能が言っていたから。
『何で私なのよ!』
そぅ叫び、ひたすら走った。
ニヤリと笑う男の子を見ずに。
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