†おかえり†

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その頃、夢の中では 『今何時なの?』 「帰るの?」 『帰るに決まってるじゃない』 呆れ気味に言う霊夢。 宴会はまだ続いていた。 終わる所か人数が増えてきている。 「帰らないで霊夢!」 ギュッと抱きつく男の子。 あたふたする霊夢を気にせず涙目で見つめる。 『う…わかったわよ…もぅ少し居るわ』 諦めた霊夢を見て男の子は喜ぶ。 だが霊夢は気になっていた。 何故夢から目覚めないのか、 ここの人達の顔は何故見えないのか。 この男の子は誰なのか。 『あんたの名前はな「秘密だよ」 「思い出さなきゃダメよ」 「思い出して」 「ねぇ霊夢」 周りの人々が霊夢を囲い、グルグル周りを回る。 「オモイダシテ」 さっきのこだましていた声が男の子から発せられる。 「「「「ねぇ霊夢」」」」 『っ!』 霊夢はヤバイと感じ、人々の上を飛び 走って館の廊下に出た。 とても暗い廊下。 さっきの明るい部屋とは大違い。 奥を見ても真っ暗で行き止まりが無いように感じられる。 『今は逃げるしかない』 そう言い、右へ走った。 この館からは出れないことを知らずに。
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