154人が本棚に入れています
本棚に追加
/549ページ
「それはないぜ菖蒲くんよ。まあいいや。それより昨日もさ、夢の中で同じ女性が俺に話し掛けてくれてさ、毎度ながら、『早くして、早く思い出して』って懇願されたんだけど、どういう意味だろう? これって遠回しに告白されてるのかな?」
渡くんも度々そのような夢に悩まされたりするのだが、解明出来ないのでどうしようもない。
だから大抵その場合、
「それはね、渡くんの奥底に眠ってる願望という結構癖のある欲が人間の姿に変えてまで訴えてきてると思うよ」
と無難に万人受けするような、在り来たりな台詞を言ってあげるんだ。
最初のコメントを投稿しよう!