告白大作戦

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「そうなのか? 俺さ、どうしても夢の中の女性と何処かで会ったことあるような気がするんだけどなあ」 すると無患子聡(むくろじさとし)くんが渡くんの会話に珍しく口を挟んだ。 「あ……、僕もね、渡くんと似た夢を立て続けに毎晩見ることがあってさ、あれって夢という中継点を利用して不特定多数に訴えてるのかな……?」 無患子くん、渡くんにそんなややこしい台詞は通用しないよ。 「待ってくれ! 意味の分からない言葉をつらつら並べても俺は惑わされないからな。あの夢の中の女性は俺と結ばれるんだから気安く夢の中の女性を語らないでくれ」 無患子くんはそんな台詞など一言も発してないでしょう。 寧ろ賛同してたではないか。 渡くん、誰もそのような行為はしないから安心してくれたらいいと思う。 そもそもどうやって渡くんの見る夢の中の女性を奪うというのだろうか。
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