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「ふうん。無患子くんは今のクラスは嫌いかい?」
僕の質問に首を横に振る。
「苦手な人がいるのかな?」
今度は二度、首を横に振ってくれた。
「そうだねえ、案外好きな人でも現れたのかな?」
無患子くんは首を動かさなかった。
「え? 好きな子がいたの?」
またもや首は動かなかった。
「何だよ、それならそうともっと早く言ってくれたら相談に乗ったのにさ。おめでとう」
「うん、有難う……」
ほぼ一方的な会話を進行しつつ馴染みの公園に到着。
主婦や子供に交じり僕らはベンチに腰を掛けた。
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