プロローグ

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ユリアが古城に入ってもう数日が経つ。奴らがいない休憩室もありはしたが、そう簡単に疲れはとれない。 「……っ!!」 辺りは僅かな白光のみ。装飾など一切なく灰色の固い壁が周りを囲み、暗く広々とした部屋でユリアは奴らと激しい戦闘を繰り広げてきた。 常人であれば精神異常をきたしてもおかしくない環境であるのだが、迷いなく彼女は進んで行く。 奴らは人間ではない。推測ではあるが。容姿は簡単に言ってしまえば"影"だ。まるで意思があるように動いている。 この古城の守衛なのだろうか? 細くなった道の木製の扉を開けるとまた広々とした場所に出た。相変わらず僅かな明かりの白光の装置以外装飾はなく、相変わらず奴らがいた。
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