プロローグ

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奴らにもダメージは蓄積されるらしく、頭を撃ち抜くと黒い砂のように散った。 ユリアは一つの影の頭部にまわし蹴りを喰らわせそいつを踏み台にし、上体を後ろに反るように縦に一回転し高く跳び上がる。 それに呼応して一つ二つと影が飛び掛かるが、それすらも踏み台にする。そして脚に仕込んであった可動式の短剣を壁へ突き刺した。 足場を作ったユリアは短剣を軸に一回転し飛び乗る。可憐に舞う彼女は踏み台にした奴らの頭に銃弾を喰らわせ、高さを有効利用し次々と影を消していく。 僅かでも存在する灯りが無ければこの戦闘は困難を窮めていただろう。 残るは最後の一つの影。 銃弾を二発撃った彼女はとても優秀"だった"のだと言えるかもしれない。
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