異端者

3/19
12人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
「えっと……」 呆然としている彼女は何処か違うとこを見て、自分自身を説得するかのように頷く。 「あなたはまだ 死んじゃいけない人だ。 僕の予感がそう言ってる」 今だに理解出来ない状況に加え、凪が不思議なことを言うので彼女は混乱しているようだった。 「じゃあ先に行きます。 お気をつけて」 そのまま少年は走り去って行った。なにはともわれユリアは生きてるらしい。 裂けたタンクトップを下まで破って固く団子状に結ぶ。 「気に入ってたのに……。 でも、生きてる。 こんなとこで止まっていられない」 少しだけ口を尖らせたあと、決意を新たに歩み始める。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!