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「はい…」
「…ん」
コトンとローテブルにコーヒーの入ったカップを置いてやると横山は眠たそうに小さく頷いた。
それを見て村上は笑いながら斜め横のソファに座る。
「…眠いんか?」
「…んーん、ちゃう…」
村上の質問に首を横に振るも瞼が今にも引っ付きそうにうつらうつらと頭が揺れている。本当に眠いのであればわざわざ家に来なくてもいいのにと村上は思ったが、口約束でも果たそうとしている横山がなんだか愛おしく思えた。
まぁ、一方的に笑いを取る為の発言だと分かってはいたが。
ふと…二人で歌った曲を思い出しふはっと笑った。
―有言実行 タワゴトも本気にしちゃいな
全くその通り。そうやって一緒に過ごして来たから。本当に上手いコト書いてくれたわ…と腕を組み一人頷く。『なに一人で笑っとんねん!』とツッコミが来るかと思い、横山を見ると静かに寝息をたてていた。
「…やっぱ眠かったんやん…」
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