狐と吸血鬼と神主と刑事のご関係

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「いえ、今回は三穂はここで大人しくしていて下さい」 そんなついて行く気だった私を先生が制する。 「あっ、今夜は遅くなりそうですから、僕の分の夕食は要りませんよ」 つまり、春川さんと外で、しかも二人で食事をするってことですか? そして、食事を共にしながらの幼馴染み同士の昔話に花が咲き、昔から引かれ合っていたお互いの魅力を再確認する。良い雰囲気になった二人の顔は段々と近寄っていき…… 「駄目です!私も行きます!」 そんな事は断じてさせません。先生は私の大切な人なんです!こんな人に渡しません。 「それこそ駄目です。今回は危険度が大きいのです。貴女に怪我をされたくありません。待っていてくれますね?」 先生の眼が有無は言わせませんと語っている。こういう時は先生は、私の言い分は全く受け付けてくれない。私が危ないなら、先生だって危ないのに……。 「それでは、行ってきます。エル、三穂を宜しくお願いしますね」 春川さんと連れ立って、茶の間から出ていってしまう先生。置いてかれた私は凄く悲しいです。 「フゥム、という事は今日は私と三穂は二人きりと言うことだな。あの眼鏡は私に三穂をよろしくと言ったよな?」 エルはコーヒーの入ったマグカップを片手に、一人立たずむ私を背筋の凍るような艶かしい眼で下から見詰めながら、含み笑いをしている。 先生、私に身の危険が迫ってます。早く帰って来てください!
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