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とあるホテルの地下20階。各国から怪盗を目指す猛者どもが集まった。
「ほ~ここが今回のライセンスの会場か」
筋肉質の男がつぶやいた。
職業というくらいなので当然ライセンスが発行されるわけであるが、もちろん裏社会、闇社会のことである。
「でも皆怪盗目指すだけあって一癖も二癖もありそうだわ」
「そうだな」
男女がそんな会話をしてると、ステージらしき所から黒いスーツに身を包んだ年輩のおじいさんが現れた。
「ふ~今年もよく集まったもんじゃ。じゃが、ドロボーになりたい奴がこんなにいるなんて世も末じゃな。まぁ、わしも人のことは言えんがのう」
そう言って会場を見回した。
皆、初老の男性に注目し始めた。
「さて早速試験を始めるとするかのう」
辺り一面に緊張がはしった。
「この町にはコインがあるんじゃが、それを1週間で集めるのじゃ。以上じゃ」
「はっ?・・・」
「えっ?・・・」
「・・・・・・」
会場にいる誰もが頭にハテナマークを浮かべた。
「それじゃぁ試験開始じゃ」
初老の男性がそう言うと
次第に会場中がどよめき出した。
「ふざけんなじじい。もっと詳しく説明しやがれ」
どこからもなく罵声が聞こえると、
「ふ~ヤレヤレ。お主達はこれから怪盗を目指すんじゃろ。情報の奪取は怪盗の基本じゃ」
そう言って帰ろうとしたら
「コインを集めたらどうすればいいんですか?」
どこからかまた、声が聞こえた。
「それは集めたものだけが知りうることじゃ。ふ~ヤレヤレちいっと喋りすぎたわ」
そう言って初老の男性は会場から消えていった。
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