つまらない世界、壊れろ。

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女の子は男の子に言い終わると、私に近づいてきた。 「異思は、人の、強い、感情から、生まれる、悪霊の、ようなもの。それ、倒す悪魔の、あれの、仕事。」 女の子は男の子を指差し言う。扱いがヒドイのは気のせいかな? 「私の仕事、魂運ぶ。でも、魂、ない。私の、仕事、ない。」 ふぅとつまらなさそうに女の子は言った。 「でも、それは、普通なら。今回は、違う。今回の、異思、強い。だから、私が、倒す。」 めんどくさそうに女の子は言う。 女の子の目はどこか遠くを見つめていた。 「…来た。沙耶は、月騎に、守って、もらってて。」 女の子は有無を言わさない迫力で私と、男の子に言う。 なんで、私の名前… 「……わかった。」 そう男の子は女の子に答え、私に近づいてきた。 「俺から離れるなよ?」 それだけ言うと、男の子は女の子を見た。 ……あれ? 私と男の子を囲むように、透明の膜がはられてる? これはなんだ? 恐る恐るそれに触れてみた。 ぶよぶよしてる。 これはなんだろう? 「アハッ♪♪キミ、天使?♪」 私が頭をかしげると同時に声がした。 女の子のものとも、男の子のものとも違う声。 私は声のしたほうを見た。 え…どういうこと?あれって───… 「私…?」 髪もおろしてるし、制服も着崩してるけど、あれは私だ。 なんで、私が? 「あれは、異思。あなたから、生まれた、異思。」 女の子が言った。 異思って、さっき話してたヤツ? あれ、本当のことなの? 「あー!!沙耶だぁ☆僕を生んでくれた、沙耶だぁ♪♪」 異思、が私を見て言った。
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