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馴れ馴れしい笑みを浮かべ、言う。
人格が違うと、こうも違って見えるんだ。
全然地味な子には見えない。
「沙耶、望んだでしょぉ??全部壊れてしまえば良いってさ♪だから、僕が壊してあげるー☆非凡な時間、過ごさせてあげるよ♪」
異思はにっこりと笑って、楽しそうに言うと女の子を見た。
そして。
手を振りかざした。
異思が手を振りかざすと同時に異思の手からは炎が出てきて、女の子を容赦なく襲った。
炎は勢いよく、辺りを襲い、私のそばまで来た。
私もやられるのかな?と思ったら、あのぶよぶよした膜が炎をはじいた。
あれは、結界のようなものだったみたい。
しばらくして、炎がやんだ。
女の子は───…
立っていた。
先ほどと同じ場所に。
何事もなかったかのように。
異思は女の子の姿を確認すると、目を見開いた。
死んだとばかり思っていたらしい。
「暑い。」
女の子が、顔をしかめ、そうつぶやくと同時に異思は弾け飛んだ。
何があったかは分からないけど。
女の子が何かしたというのは確かだ。
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