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異思は粉々に弾け飛び、消えていった。
最後は少しだけ、綺麗だった。
異思を壊した女の子はこちらを見ると、近づいてきた。
そして、私や男の子の周りにはられた結界の手前で立ち止まった。
女の子は結界に触れた。
すると、結界はガラスが割れるように割れ、消えた。
「………弱い、結界。」
ボソッと女の子は言うと女の子は私の目の前まで来た。
「わざわざ、破ることはないじゃんか。」
女の子に男の子は文句を言う。
自分のはった結界を破られたことが悔しい様子。
「破られない、強い、結界、はれば?私より、弱い、弱い、月騎が。あんな、弱い、結界、破られて、当たり前。」
さらりと冷たいことを女の子は言う。
男の子は落ち込んでしまった。
「…そんなこと言わなくたってさ………」
男の子はなにやらブツブツとつぶやいている。
はっきりと言って、不気味だ。
「沙耶、おとなしそう。でも、思うこと、凄い。世界、壊れろ。」
女の子は男の子など一切気にせず、私をじっとみて言った。
確かに、私は望んだ。
世界が壊れること。
非凡なことが起こること。
望んだ通りに非凡なことが起きた。
命が危ないかもなのに、私はなんだかワクワクしてる。
さっきのことも、今もワクワクしてる。
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