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「いつも、異思と戦ってるの?」
この子らはいつもが非凡なのかな?
「うん。それが、仕事。」
女の子はうなずいた。
面白い。面白い!
こんな有り得ないことが、毎日あるなんて。
これが普通だなんて。
「世界、こういうこと、普通に、ある。面白い?」
女の子は聞いてきた。
私はそれにうなずく。
「沙耶、つまらないから、世界、壊れること、望んだ。でも、世界、沙耶の、面白い、思うこと、たくさん。沙耶、しらないだけ。」
女の子は言う。
確かにそうみたいだ。
現にこうして、面白いことがあった。
私の知らない面白いことがおこっていた。
くだらないと思っていた世界だけど。
馬鹿らしいと思っていた世界だけど。
面白いことが起こっていた、面白味のある世界だったんだ。
「もしかしたら、また会う、かも。また、非凡に。普通、私たち、見えない。でも、沙耶、私たち、見える。だから、非凡も、見える。」
女の子は言う。
それは、嬉しいな。
今まで見てなかっただけだったのかな?
もしかしたら、あるのかな?面白いこと。
「じゃあね、沙耶。異思は、人間の、感情から、生まれる。できるだけ、生まない、で。壊れろとか、ダメ。」
そう言うと、女の子は消えた。
煙のように。
面白い。
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