目が見えない少女、求める。

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  私は生まれつき、目が全く見えない。 変わりに耳とかほかの器官は優れているけど、私はそんなものより、目が欲しい。 世界を見ることが出来る目が。 世界にはたくさんの綺麗なものがあるって聞いた。 私は世界の綺麗なものが見たくて見たくてしょうがない。 見える目が欲しい。 世界を見たい。 見たい、見たい、見たい!!! 「七海は世界、見たいのー?じゃあねー☆アタチが見せてあげるー♪」 声が聞こえた。 私の、すぐ横で。 私の部屋には誰もいないはずなのに。 「あ、あなたは…だだだ…誰ですか?」 私はふるえる声を必死に押さえながら知らない声に質問した。 そしたら、声は笑い声をあげた。 「ハハハハッ☆そんなに緊張しなくて良いよ♪アタチはねー、七海の異思だよぉ☆」 声は楽しそうに言った。 異思?異思って、何なんだろう?
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