運命のひと

２

案の定、ぼくは入院することになった。

最悪だ。
仕事も学校もいけないとか。

「聞いてもいい？」

「なに？」

「芳樹くんは恐くないの？」

「は？そんなこと聞いてどうするの？」

恐くないわけないじゃないか。
だから今、僕はこんなつまらない場所でコードにつながれてるんだから。

「恐くなんかない。いまさらすぎて。」

僕にはこうしかいえないんだから。