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気づいたら俺は部屋にいた。
誰かに気絶させられたとか、眠らされたとか類ではない。
本当に突然、俺の頭上から部屋が降ってきたみたいだった。
一つだけはっきりしていることは部屋から出られないことだけだった。
一時間以上調べてみたが無駄だった。
俺をこんなところに閉じ込める奴なんて覚えがない。
人を恨みはしたが、恨まれたことはいっさいないからだ。
『お目覚めか? 霧島雄二君』
そんな風に困っていると突然頭上から声が聞こえた。
天井を見るが誰もいない。しかし、確実にそこから聞こえた。
『貴方には今からたくさんの【人】を見てもらう』
「何が目的なんだ!?」
俺しかいない部屋・・・声が壁に反響してより大きくなった。
『ふふっ別に目的などないさ。そうだな・・・理由を考えようか?』
その声はヘリウムガスを吸った時みたいな声だった。
しかし声の調子から俺をこばかにしているのは確かだった。
苛立った俺はまた叫んだ。
「ここからだせよ!!おい!!」
『冗談を言うな。お前にはまだしてもらうことがある。この世界の行く末を見てもらわねければ』
声の主がそういうと部屋の視界が突然真っ白となった。
『これは巨大スクリーンだ。お前にはこれからたくさんの出来事を見てもらう』
主の気配が消えた瞬間、スクリーンから映像が流れ始めた。
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