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ファレドル:「油断……したね。悠斗……代わろう。」
ハル:「ふふふ。次やったら、もっとキツいのをお見舞いするからね。」
ハルは狂気地味た笑顔をファレドルに振りまきます。
ファレドル:「……肝に銘じておくよ…………ハル、これは一応、俺の体だぞ……加減の一つや2つ………!」
ハル:「ねぇ、悠斗?」
ファレドルから元に戻った悠斗の目の前にハルが立ち、その華奢な手で悠斗の顔を自分の顔のそばまで引き寄せます。
悠斗:「……な、なんだよ。」
流石に焦りを感じたのか、悠斗は怖じ気づきます。
ハル:「………柔らかかった?」
ハルはニヤリと笑い、そう言いました。
何の事なのか…悠斗はいまいち掴めません。
悠斗:「何がだよ……?」
ハル:「何って………去年の修学旅行、風呂場で見たでしょ?」
悠斗:「…………だから、何の事か……」
ハル:「はぁ……鈍感ね。」
しびれを切らしたハルは悠斗の耳元に口を持っていきます。
ハル:「私のお………」
悠斗:「あぁぁぁぁぁぁッ!!!!」
「お」の後ろのアクセントまで聞き、ようやく何のことか気づいた悠斗は大きな声を出して、ハルの言葉をかき消します。
いい判断だ。感動的だな。だが、無意味だ。
ハル:「フフッ……やっと分かったみたいね。………ところで、柔らかかった?」
悠斗:「?!………それは…その……確かに柔ら……」
ハル:「やっぱり、感触が分かってるじゃない。だったら、同罪よ。」
戸惑う悠斗を放置し、ハルは歩き出します。
悠斗:「ちょっ!感触はあっても、不可抗力だろ?!おい!ハル!!」
先に歩いて行くハルを悠斗はダッシュで追いかけていきます。
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