二人で一人って、一人ずつだとハーフアンドハーフなんだよな。

4/23
前へ
/145ページ
次へ
ファレドル:「油断……したね。悠斗……代わろう。」 ハル:「ふふふ。次やったら、もっとキツいのをお見舞いするからね。」 ハルは狂気地味た笑顔をファレドルに振りまきます。 ファレドル:「……肝に銘じておくよ…………ハル、これは一応、俺の体だぞ……加減の一つや2つ………!」 ハル:「ねぇ、悠斗?」 ファレドルから元に戻った悠斗の目の前にハルが立ち、その華奢な手で悠斗の顔を自分の顔のそばまで引き寄せます。 悠斗:「……な、なんだよ。」 流石に焦りを感じたのか、悠斗は怖じ気づきます。 ハル:「………柔らかかった?」 ハルはニヤリと笑い、そう言いました。 何の事なのか…悠斗はいまいち掴めません。 悠斗:「何がだよ……?」 ハル:「何って………去年の修学旅行、風呂場で見たでしょ?」 悠斗:「…………だから、何の事か……」 ハル:「はぁ……鈍感ね。」 しびれを切らしたハルは悠斗の耳元に口を持っていきます。 ハル:「私のお………」 悠斗:「あぁぁぁぁぁぁッ!!!!」 「お」の後ろのアクセントまで聞き、ようやく何のことか気づいた悠斗は大きな声を出して、ハルの言葉をかき消します。 いい判断だ。感動的だな。だが、無意味だ。 ハル:「フフッ……やっと分かったみたいね。………ところで、柔らかかった?」 悠斗:「?!………それは…その……確かに柔ら……」 ハル:「やっぱり、感触が分かってるじゃない。だったら、同罪よ。」 戸惑う悠斗を放置し、ハルは歩き出します。 悠斗:「ちょっ!感触はあっても、不可抗力だろ?!おい!ハル!!」 先に歩いて行くハルを悠斗はダッシュで追いかけていきます。
/145ページ

最初のコメントを投稿しよう!

269人が本棚に入れています
本棚に追加