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悠斗:「……………」
ムスッとする悠斗は伏せるように机に身を預けます。
その時、悠斗の目にある光景が映ります。
ハル:「あの時は大変だったわ。悠斗があんな技を使うようになってたから。」
柚子:「へぇ~……それに対抗したお父さんもスゴいね。」
凜:「ものすごい戦いがあったのはいいですが、本当に心配したんですからね。」
悠斗の目に映ったのはハル達の何気ない会話。
そんな光景を見て、悠斗は嬉しそうに笑います。
(嬉しそうじゃないか、悠斗。)
頭の中で声が響きます。
悠斗:(まぁな。俺が求めたモノが手に入って、それを眺めてるんだ。嬉しいに決まってるだろ?)
(ふむ……君の求めたモノに対する欲求、実に興味深いけど…お話がある。)
珍しく真面目そうな声が頭の中に響くものだから、悠斗は体を起こし、頬杖をつきます。
悠斗:(何だよ、改まってさ。真面目な話なんだろうな?)
(あぁ、真面目な話だ……)
頭の声はそこで一度止まり、再び始まります。
(……………とても懐かしい感じがする。おそらく、この学校に天使、または天使の力を持った君に似た人間がいる。)
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