1383人が本棚に入れています
本棚に追加
/362ページ
学都が奥義発動と唱えると地面の紋章が次々と輝きだし、紋章同士が光を繋ぎあう。
「バ、バカな…奥義?」
狼狽える水切。
しかし助かる道はもう無い。
――ドォォォォオォォォオンン!!!
巨大な光の柱が、水切を襲う。
「いくら奥義とはいえ、貴方のHPを全て奪うことは不可能でしょう。
ま、心地よく気絶でもしていてください」
――魔法使いの奥義は他の職業とは違い、多数存在している。
普通、1つの職業に1つの奥義というのが奥義の特徴なのだが、魔法使い系統だけ違うのである。
それは奥義それぞれに『発動条件』があるからである。
今回のシャイニングブラストは紋章を5芒星のように配置することであった。
紋章はブラストを発動した場所に置かれる。
ここまではいいのだが、問題は相手が5芒星の中にいなければ、意味がないということである。
一長一短な魔法使いの奥義、使うのにはそれ相当の策略がなければ使いこなせないのである。
「おう、終わったのか?」
闘い終えた明楽は無傷で学都の元に歩み寄る。
……学都も無傷ではあるが。
「余裕ですよ。こんな変態に負けるわけ無いでしょう」
――プレイヤー同士の闘いに、レベル差はあまり関係がないということを知らしめた2戦であった。
最初のコメントを投稿しよう!