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僕の心にだけ聞こえてくる
降り注いでる音は冷たい
暗い夜の中で膝を抱え
僕は体を震わせていた
このまま逝ってしまうのか?
寒さに凍えながら
僕は何かを求めた
降り止まない雨音に
誰か気付いてくれないか?
叫ぶこともできないで
重い雲が流れていく
空を見上げていた
僕の心がかすかに感じた
柔らかい空気が肌に触れて
暗い夜の中に見えたものは
優しい微笑みと小さな手
君は救ってくれるのか?
冷たさに沈んでいる
闇の中にいる僕を
君の小さなその手を
しっかり握りしめてみた
体にしみる温かさ
「もう一度その足で立ち上がってみせて」
君が救ってくれたんだ
凍えているだけだった
独りぼっちの僕を
曇り空の隙間から
細く光が差し込んで
今までになかった夜明け
その光がこの僕には
眩し過ぎるくらいだ
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