第1章 ひろっちゃった…

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はーーーぁっ 今日何度目のため息だろう。 河川敷の道を急ぎ足で家へとむかいながら、考える・・・ 休みの日に人を呼び出しておいて、ご飯食べて、はい。さよならって・・・ 私って何なんだろう・・・ 早く帰ってコーヒー飲みたい。コーヒーの香りに癒されたい。 自然と足が速度を増す。 もうすぐ家というところで、道の端に座り込んでいる人が・・・ 「どうかしましたか?大丈夫ですか?」 声を掛けると、 「はい。大丈夫です。」 との返事。 私、ちょっと気にはなったものの、大丈夫って言うからには平気なんだろう。 と、そのまま家へと急ぐ。 「ただいまー」 返事をする人はいないって知っているけど、つい習慣ですね。 まっすぐ、キッチンへ行き、コーヒーメーカーに水と豆をセットする。 そのまま寝室へ行き、Tシャツとジーンズに着替える。コーヒーのいい香りが漂ってきて、 ふーーーっ。と息をつく。 キッチンへ行ってカップにコーヒーを入れて、テレビを見る。録画しておいたバラエティ番組はすでに先々週のものだ。 今日は久しぶりの休日だったのに、あいつ・・・ 思い出すとため息出そうになるので、無理やり頭の奥へと押しやった。
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