第1章 ひろっちゃった…

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バラエティを見終わったころ、窓の外を見ると雨が降り出していた。 「あちゃー、洗濯物が・・・」 急いでベランダに出て洗濯物に手を伸ばしたら、さっきの人がまだ座り込んでいた。 「大変だ。びしょぬれじゃない。」 私は傘とタオルを手にサンダルで走った。 「大丈夫ですか・・・」 返事はない。こんなかっこで1時間以上も雨にぬれてたんだもん、大丈夫な訳ない。 「私の家近いんです。とりあえず一緒に行きましょう。」 そう言って顔を覗き込むと、まだ若い男の子だ、顔色は蒼白で苦しそう。 私はその子を支えるように歩きだした。体が熱い。熱がある。 なんどもころびそうになりながら、なんとか家へとたどり着いた。 濡れた服を着替えさせて、薬を飲ませベットへ寝かせると、安心したのか直ぐに眠りについた。何か連絡先はないかと、濡れた服のポケットを探してみたけど、携帯はおろか、財布もない。困った。連絡できない。 おでこに、冷却シートを乗せてやりながら考える。 明日は月曜だし、仕事もある。 交番に拾得物として届けようかしら。。。。 面倒なもの拾っちゃったよ…
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