邂逅

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恥ずかしい。 25にもなってこんな失態をするなんて、自分が信じられない。 顔どころか、最早耳まで熱い。 座席に座っている近隣の女子校の生徒が数名、此方を見ては顔を見合わせクスクス笑っている。 冷めた目で見ている見覚えのある顔の男子生徒もいる。 よりによって通学電車の真ん中で。 穴があったら入りたい気持ちで一杯だったが、勿論そんな穴は無く。 目の前には、僕を見つめる金髪の外国人がいる。 (お礼……そうだ、お礼言わなくっちゃ…)  
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