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「じゃあそろそろ行くかぁ」
桜井はキッ と振り返る
その方向は霧ヶ丘予備校の建設予定地の位置
だがその一連の行動にナオは違和感を感じていた、理由は明確。桜井にとって学園都市は未知の土地であるはずだからだ
「ん?お前…なんでそっちに予備校建設予定地があるってわかるんだ?」
対して桜井は軽く答える
「え?あぁ…コレ、この十字架を介してさっきやまぴが説明してくれたサーチ術式、アレの情報を送られるようになってんだ」
「へ…へぇ」
「その気になれば視覚化も!!!!!!!!」
「あぁ、そう。」
「更に更に更にィィイ!この十字架には
「急ぐんじゃなかったのか」
「…」
「じゃあ行こうか」
そう言ってナオが席を立つ。それに釣られるように桜井も席を立つ…が
そこで可愛らしい服を着た女の子に呼び止められた
仮にもイギリスの魔術師なのであくまでも紳士的に、紳士的に対応する
「なんですかお嬢さん」キリッ
笑顔だが決して目は笑っていない
何かを狙っているようなけもn…
今桜井ができる最も紳士的な対応をしていた。果たしてそれが本当に紳士的だったかはわからなry
呆れたナオはとりあえず先に進む
「(場所がわかるなら大丈夫だろ、放っといても平気かな)」
その姿を見た桜井も我に帰りほんの少しムスッとしながらも紳士的に女の子に対応する
「失礼ですがお嬢さん。自分はこれにて失礼します。またいつか会えたら一緒にお茶でも」
だが女の子は桜井の言葉を遮るように桜井の服を引っ張りながら言葉を紡ぐ
「あっ…あの!そうじゃなくて」
ふぅ…と一呼吸置いてから桜井の目を見て女の子は…
その目には確かな力が、揺るがない芯があった。だからこそ桜井は逃げられなかった。
「お客様。お会計を」
もちろん桜井は無一文である。
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