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 僕は勿論、あんな事が遭った写真なんか、コンクールに出したくなかった。 だってそうだろ? 一歩間違えば、警察沙汰になっただろうし、彼女だって! そう、彼女だってイイ気分じゃない。 だから僕は、適当な被写体を見付けて、参加賞ぐらいのキモチでコンクールに応募した筈だった。 なのに コンクールに拘った顧問の先生が、勝手に差し替えたんだ。 あの、僕を助けた顧問とは雲泥の差の、腐った奴だと思った。 僕は、もうあんな事に巻き込まれたく無かったし、こんな顧問も嫌で退部を考えたんだ。 けど、こうゆう時ほど上手くいかないもので、 あの写真が入賞してしまった。 それが校内に広まって、彼女の耳にも届いたんだ。  
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