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「帰りたくないな‥
って、女の子みたい。
でもホント、帰りたくないんだもんな」
今日は、僕の進路を報告しようと
彼女の喜ぶ顔が見たくて、マンションへ向かったんだ。
彼女が大学へ進んで一人暮らしを始めてから、比較的早くに合鍵を貰ってた。
一週間の半分は、そこで過ごしてた。
だから
殆ど僕の家と同じカンカクで出入りしていて‥
さっきも、冷蔵庫を覗いてから食材買って、美味しいものを食べながら祝ってもらおうと‥
彼女が一人暮らししてから、料理が出来ない彼女の為に
同じく料理が出来なかった僕が、腕を磨いたんだよね。
彼女はこれから、どうするんだろ‥
‥じゃない!
もう彼女とは終わったんだ!
僕よりもお似合いのひとを見付けたんだ。
せめて最後は
格好良く消えてあげたい。
アイツはダメな奴だったけど、最後は格好良かったって、
彼女の良い思い出のひとつになりたいんだ‥
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