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「あれ?みんなどうしちゃったの?」
「ふざけるなてめえ・・・」
「何怒ってんの?」
「てめえがチンタラしてるから、みんな人間にやられたじゃねぇか!!死んで責任取れ!!」
リーダーカラスは激しい剣幕でキィオに怒鳴った。
こともあろうにこのカラスの群れは、万が一のために見張りをつけるのだが、何故かつけなかった。その致命的な落ち度を下っ端であるキィオになすりつけてた。
「自分はただ袋を開ける係を・・・何で自分が・・・!」
キィオはモタモタとして袋を開けなかったことを悔やんだ。だがそれでも早く開けたとしても・・・訳分からなくなった。
「てめえは生きて返さない!」
リーダーカラスは渾身の怒りを込めて羽でキィオを叩きつけ、鋭い爪や嘴で激しくつついた。
カア~~~!!
キィオは余りの恐ろしさに叫んだ。腰が抜けて動けない!だが、身の危険を案じてキィオなりに抵抗した。
もう駄目だ・・・自分は何で・・・もう嫌だ!嫌ああ!もう嫌だ!
キィオは命賭けでリーダーカラスの攻撃から逃げそうとした。駄目だ!脚が体を抑えられてる・・・!
痛い!キィオの体は血でにじんでいた。キィオは羽で渾身の力でばたつかせた。大丈夫だ!羽はまだ大丈夫だ!
「もう嫌だああああああああああああ~!!!!」
キィオはリーダーカラスにばたつかせた羽を叩き、その隙に飛び出した。
キィオは逃げた。羽を思い切り羽ばたき、空高く、飛んで追いかけるリーダーカラスを撒こうと必死に逃げた。
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