2#「何で自分が・・・」

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 「あれ?みんなどうしちゃったの?」  「ふざけるなてめえ・・・」  「何怒ってんの?」  「てめえがチンタラしてるから、みんな人間にやられたじゃねぇか!!死んで責任取れ!!」  リーダーカラスは激しい剣幕でキィオに怒鳴った。  こともあろうにこのカラスの群れは、万が一のために見張りをつけるのだが、何故かつけなかった。その致命的な落ち度を下っ端であるキィオになすりつけてた。  「自分はただ袋を開ける係を・・・何で自分が・・・!」   キィオはモタモタとして袋を開けなかったことを悔やんだ。だがそれでも早く開けたとしても・・・訳分からなくなった。  「てめえは生きて返さない!」  リーダーカラスは渾身の怒りを込めて羽でキィオを叩きつけ、鋭い爪や嘴で激しくつついた。  カア~~~!!  キィオは余りの恐ろしさに叫んだ。腰が抜けて動けない!だが、身の危険を案じてキィオなりに抵抗した。  もう駄目だ・・・自分は何で・・・もう嫌だ!嫌ああ!もう嫌だ!  キィオは命賭けでリーダーカラスの攻撃から逃げそうとした。駄目だ!脚が体を抑えられてる・・・!  痛い!キィオの体は血でにじんでいた。キィオは羽で渾身の力でばたつかせた。大丈夫だ!羽はまだ大丈夫だ! 「もう嫌だああああああああああああ~!!!!」  キィオはリーダーカラスにばたつかせた羽を叩き、その隙に飛び出した。  キィオは逃げた。羽を思い切り羽ばたき、空高く、飛んで追いかけるリーダーカラスを撒こうと必死に逃げた。
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