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「うっ、恥ずかしいよぉ…。」
結局俺は聖也の為に手紙を渡したが、
「自分から来ないなんて、あり得ない。」
そう言って手紙を読まずにクラスへ戻った。
フラれた…って事?
あの聖也が!?ええっ!?
自分でも信じられなかった。
「うーん…このままだと聖也が可哀想だなぁ。
よし!なんとかもっかい渡してみよ。」
「滝本~!ちょいとこっち来てー。」
「何?なんか用?」
「うん、あのこれ読んで。」
「だから…」
「うん、だからまず読んでから答えを出して。
分かった?OK?うん」
「わっわかったわよ…
読めばいいんでしょ読めば。」
「おう!んじゃまた来るわ」
無理矢理押し付けて
聖也の手紙を読ませた。
「渡しといたよ~。」
「まぢか、ありがとー
はぁドキドキするぅ」
ドキドキしながら答えを待つ聖也。
次の日、滝本が俺たちのクラスに来た。
「あ、あの夏川ちょっと来て。」
「え?俺?」
「答えかな?ねぇ何何?」
聖也は子供みたいにオロオロしてた。
「んでなんの用?」
「手紙は嬉しいよ。でも聖也君のこと好きな子が居るの。」
「…え?誰?」
「私の親友の春風嘩奈
すごい好きなんだ。だから邪魔したくないの。ごめん」
…俺が好きな子。
春風嘩奈だった。
まさか…そんな…!
「…あ、そ、そうなんだぁんじゃ聖也に言っとくよ」
「ありがとーじゃ、また」
「お、おう!また」
…単なる偶然だよ
そう思い込んだ…
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