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いつも通り。
昨日のうちに買っておいたお菓子を食べたり、TVゲームで対戦したり、昔のアルバムを見たり…
笑ったり、怒ったり、驚いたり…
なんだ。案外大丈夫だ。
好きな人が人の彼女になってしまうというのに。
もしかしたら来年は2人で誕生会を開けないかもしれないというのに。
本当はどこかで分かってたのかもしれないな…。そんなうまくいくはずないって。
もう夕刻。
そろそろ結奈が帰る時間になる。ってことは…
「叶ちゃん。あの公園行こうよ」
「ん?おう、いいぞ」
俺は反射的にそう口にする。メインイベントであるプレゼントは何故か毎年わざわざこの公園に持っていって渡すことになっている。
今年は渡していいのかな…?
そう思った俺だが、一応そのプレゼント用の包装紙につつまれた小さな箱をポケットに入れて立ち上がりやした。
「…行こうか」
最後かもしれない誕生会の終わり。
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