一話

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私の学校ライフが終わりをとげようとしている。 こいつのせいで。 「離せー!一発で良いから殴らせろ!コラ~!」 ユウは手足をジタバタしながらもがいてる。 まだ騒いでるのか。 こんな奴に絡むんじゃなかった。 手を額にあてて私は後悔した、その時、 聞きなれた音が鳴り出した。 「ほら、ユウ!チャイムだから席につこ?この続きはあとでっな!」 それでもユウの怒りが収まらない。 ヒロがため息をついてポケットから何かを取り出す。 「ほら、チュッパチャップスやるから落ち着け!しかもコーラ味だぜ!」 そんなバカな、高一になる男がチャッパチャップスで落ち着くわけが… 「分かったよ、ったく今度喧嘩売ったらマジで泣かすからよ」 そう言うとユウは椅子を定位置に戻し、座った、口にチュッパチャップスをいれて。 私はただ呆然と立ち尽くす。 なんなんだ、この生物は。 理解が出来なかった。 ヒロは私に向かって口パクで謝っていた。 「えー、私が担任のー―ー」 先生がいつの間にか教室に入っていた。 私は慌てて自分の席につく。
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