一話

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 学校に着くと、玄関口にクラスと名前が張り出されていた。  私のクラスは2組か…  クラスに別れて生徒が列を作っている。  私は男子生徒の後ろに並んでいる。  前の男子の会話が耳に入ってきた。 「なあ、この学校に伝説の不良が入学したらしいぜ」  男子生徒の会話を聞いて私は愕然(がくぜん)とした。  この学校にまで私の名前が響いてるのか‥  その瞬間、今までの淡い期待やドラマのような青春が、一気に崩れ落ちた。  突然、男子生徒が後ろを振り返り、 「おい、アイツじゃね?」  バレたか?  いや、今ならこいつを仕留めて… 「でかすぎじゃね?あれで高一かよ」 「でかくねえよ!!」  私は思わず、大声を出してしまった。  男子生徒はキョトンとして指で私の後ろを差した。 「いや、あの後ろに立ってる銀髪の…」
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