りんご

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「まずい」  思い切り顔をしかめ、倒れている彼氏に向かってこなごなのりんごを吐き出す友人。酔っ払っている様子はなかった。  まだ飲み足りない、奢るからつきあってよ、と屈託なく言われて、特に断る理由もない私は首を縦に振る。それから相談したいこととは何だったのかと尋ねると、もう大丈夫、解決したからと返事がくる。  私も友人も、足下に転がっているものについては触れず、そろって公園を後にした。
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