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「引っ越しでもするか」
ただ何となく毎日を過ごしてた男が、思い付きで決めた引っ越し
とりあえず目についた不動産屋に入ってみることに
入って真っ先に目に飛び込んできたのは、カウンターに座りこっちを見つめるインド人の店主
一目でインド人と分かる服装でそこに座っていた
最初は少し驚いたがこのご時世、インド人が営む不動産屋があってもおかしくない
置いてあった椅子に座り、どんな部屋があるのか聞こうとした瞬間、こちらの言葉を遮る様に
「ワタシ、ウラナイデ アナタ アッタヘヤ サガセル」
「へ?」
少し呆気にとられたが、最近は変わった趣向のサービスもあるもんだと試してみることに
ゴソゴソとカウンターの下から少し濁った水晶を取り出してきた
そして店主に言われるがままに水晶に手を置いてみる
店主がブツブツと呪文のように呟いていると、何だか水晶の中が動いているような・・・
次の瞬間眠気の様な、水晶に引き込まれる感覚に襲われ、目の前が真っ暗になり・・・気が付くと男は見覚えのないドアの前に立っていた
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