先生の家へ

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傷心だった信人が、立ち直ってからの事。   「先生の家に、遊びに行ってもいいですか?」   「ああ、いいよ」     というわけで、休日に飯塚先生の家に遊びに来た信人。       「うわ~先生の家、アパートじゃなかったんだ」     一戸建ての大きな家。 築何年だろう…というような昔からあるような家。     「信人、早く入れ」   「はい、おじゃまします」      先生に促され、家に上がると、奥から誰かが出てきた。     「あら?陽ちゃんのお客様?」   それは、白髪のおばあさんだった。     信人は、慌てて挨拶をする。   「こんにちはっ!オレ、桜庭 信人です。飯塚先生にはお世話になってます!」      それを聞き、おばあさんはニコッと笑った。   「まぁ、陽ちゃんの生徒さんなの。初めまして、私は陽ちゃんの祖母です」   「えっ、先生のおばあちゃん?」     「ああ、オレは祖父母の家に住んでるんだ。てか、生徒の前で陽ちゃんはやめて。 じゃ、オレの部屋に行くから」     そう言って先生は、信人を部屋に案内する。     まさか、祖父母と住んでいるなんて…予想外の出来事に、信人は、なかなか緊張がほぐれなかった。  
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