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それから、昼休みや放課後に、その生徒に接触した。
生徒の名は、千葉 真太(ちば しんた)
「先生、僕に何か?」
「あぁ、急に悪いな。こんな頼み~、聞いてくれるかな?」
「はい?僕に出来ることなら」
「ありがとう。実は、困った生徒がいてね。恥ずかしがりでなかなか素直に、自分の気持ちを言ってくれないんだ。
君に似た生徒だから、君の考え方と似てるんじゃないかなって」
「そうなんですか?でも、役に立つかなぁ?」
「いや、参考にだよ」
「わかりました。どういった事ですか?」
この時から、彼の好みや、好きな人のタイプを聞いていく。ストレートにではなく、時々、違った質問もまぜる。
真太は時々、不思議そうな顔をするが、真面目な性格も手伝い、聞かれた事に素直に答えて言った。
「ありがとう。助かったよ。君のおかげで、その生徒も、少しずつ気持ちを伝えてくれるようになった」
「本当ですか?良かった」
そこから、飯塚先生は、さらに行動に移していく。
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