この手は絶対に離さない!

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オレの戦法は至って簡単だ。殴る蹴るでブッ潰すだけで難しい事は何一つない。 オレが走り出すと同時に飛竜の口内が赤く輝く。 ――火球が放たれる。 そう感じとった時には、反射的に右横へと跳んでいた。 直後。オレの左肩を高温の軌跡が通過し、後方の大地を爆ぜさせた。 「うぉおおおお!」 それをやり過ごしたオレは、力任せに全力で跳躍。風を切り裂き、一気に上昇。 火球を吐いた飛竜に――ほんの一瞬――隙が生まれている。そこを見逃す程、オレは甘くない。 飛来した身体が飛竜の頭上を優に越えた先まで昇る。 飛竜の獰猛な眼光がオレを捉える。が、時すでに遅し、さ。
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