アタシの蹴りを喰らえば良いんじゃない?

3/18
前へ
/450ページ
次へ
飛竜を一人で倒せるオレでも鬼神とサシで戦おうなんて考えは微塵も浮かばん。勝てるかも知れんが、大怪我は必須に違いない。 「お前は本当に人間なのか?」 鬼神がオレに尋ねてくる。まさか鬼の神にそんな事を聞かれる日が来るとはな。傷付くぜ。 「……それより、この子をどうするべきですかね?」 オレはアスカを指差しながら淡々と口にする。 「俺に幼女誘拐の後始末をしろとでも言いたいのか?」 鬼神の哀れむような冷たい双眸がオレに直撃。――どうやら勘違いしているらしい。 この教官……頭まで筋肉で出来てるんじゃないのか? 「冗談に決まってるだろうが。だから、押し黙るなよ」 いきなり押し黙ったオレに対しての鬼神の反応。声には怒りが帯びてらっしゃる。 なあ、おい。冗談が通じなかったぐらいで怒るなよ。理不尽じゃねーか。
/450ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1784人が本棚に入れています
本棚に追加